かたん日記

読んだ本や観た映画やドラマアニメエトセトラ、レビューしていきます!

文庫本・川原礫「ソードアート・オンライン2 アインクラッド」

 ハローハロー世界。

お久しぶりでございます。

最近花粉なんて飛んじゃって、ますますお家から出ることを拒否したい、そんな夜。

 

長らくおめぇ何やってたんだって感じなのですが、普通にお仕事しながら、switchのソードアートオンライン欲しいな……いやホント欲しいな……と、呪詛を唱えていましたよ。

ふふふ……それもこれもキリトくんのせいにしたい!!ぞ!!

 

さて、そんなこんなで超久しぶりに読了した本はこちら!

 

文庫本・川原礫ソードアート・オンライン2 アインクラッド

 

初版は2009年8月。

不動のライトノベルの金字塔、電撃文庫から発売されている、ソードアートオンラインシリーズ第2巻!

 

さて今回はどんな物語なのかその感想を語る前に、本に記載されているあらすじを例の如く引用しますね!!

 

クリアするまで脱出不可能のデスバトルMMO『ソードアート・オンライン』 に接続した主人公・キリト。最上階層を目指す《攻略組》の彼以外にも、様々な職業や考え方を持つプレイヤーがそこには存在していた。

彼女たちはログアウト不可能という苛烈な状況下でも、生き生きと暮らし、喜び合い、そして時には泣いて、ただ《ゲーム》を楽しんでいた。《ビーストテイマー》のシリカ、《鍛冶屋》の女店主・リズベット、謎の少女・ユイ、そして黒い剣士が忘れることの出来ない少女・サチ――。

ソロプレイヤー・キリトが彼女たちと交わした、四つのエピソードを、今紐解く。

 

前回、つまり1巻読んだのいつ?って感じなんですが、まあ、それは脇に置いておこう。

途中全然別の本読んでたことも脇においといて。

 

ソードアートオンラインシリーズの第2巻に当たる今回の内容は、あらすじを読んでわかるように、サブだ!!サブストーリーだ!!

 

当てろ!脇役にもスポットライトを今ここに!!

 

 的な話です。

まあ相も変わらず、キリト君がキリト君してるのはもう自明の理なので、何も言いません。

しかし、アニメではほぼ本編扱いされてた話はここだったんですねー!!

ここに書かれてたか―、というかじゃあ次はあの話かー!

と、予想してしまうのはアニメからほぼ入った身としてやっちゃういけない癖なわけですが。

 

最初は笑えたんです(真剣なまなざし)。

でもどうだ。

最後には泣いてる。

 

そう、これが川原礫マジック(黙れ)

 

素晴らしく読みやすく、それでいて語彙力は優しくない。なのにどこまでもライトノベル。そんな川原礫先生の描く物語は、羨ましいくらいモテモテなのに、なんかうん、そうだね、って納得して腹落ちしてしまう蠱惑的なキャラクターの、その心理描写が素晴らしいと思う。

 

正直に言おう。

 

これSFじゃん。ファンタジーじゃん。

紛うことなきフィクションじゃないですか!

なのに、なんでこんなにリアリティがあるのか?

そこに人の心が確かに介在していて、その揺れ動く少年少女たちの葛藤が、色々な場面で上手く表現されているから、だと思うのです。

 

しかも今回はサブストーリー。

展開については短篇集なので、ゆっくりというか、読み切りですし。

1巻のように展開が早すぎないかいベイベー的なこともない。

語られる目線は様々で、想いも場面も様々だ。

だからこそ色んな人間関係があって、この物語の肝になる設定がバンバン露出されて、悪意も善意もあって、人はその両方を持ってるんだ、って強く意識させられる物語。

そうだよ。これこそソードアートオンラインやで!!みたいな感情を抱かせられる。

素晴らしい短篇集だったぜ。

そしてやっぱり読みやすいから超短時間で読んでしまいましたわい。

 

読みやすさ、面白さ、意外性、ほろり、を総合評価して、今回は星5つ★★★★★!!

 

この調子で3巻にも突入したいですねえ。

 

でも浮気もしたいんですよねえ。

 

仕事と折り合いつけながらそれでも本が読みたい。

読ませてほしい。

あとできるならゲームもしたい。そんなお年頃。

 

ではでは本日もゲームをするためにおさらばしていくぜ。

 

また逢う日まで

 

 

 

 

 

あばよ!!!!!

 

 

 

 

 

文庫本・小野不由美「営繕かるかや怪異譚」

ハローハロー世界。

あけましておめでとうございます。

今年もゆるっと長期スパンでレビューブログを書くので、よろしくお願い申し上げますよっと。

 

さてさて、年が明けちゃって、さて今年の初めには何を読もうかな?と思って本棚から取り出し、読了したのはこの作品!

 

文庫本・小野不由美「営繕かるかや怪異譚」

営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)

営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)

 

 

初版は平成30年6月25日。

角川文庫からの出版です!

 

小野不由美と言えば、数あるホラーをその緻密で精緻な文章力において書き記し、世に送り出している気鋭の作家!だと!個人的に思っている小説家なのですが。

実はミステリー作家として有名な、綾辻行人さんの奥さんなんですよね。

夫婦そろって作家で、文章が緻密とか、どんな会話が普段から繰り広げられているのかひっじょうに気になるところです。うんうん。

言葉回しとか気になる職業病とかないんですかね?

知らんけどね?

 

小野不由美先生の代表作はゴーストハント屍鬼十二国記などありますが、角川文庫から出版されているのは、この営繕かるかや怪異譚と、鬼談百景になります。

 

では、例の如く、本の背表紙に記されているあらすじを引用したいと思います。

 

叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子・全く使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている(「奥庭より」) 。古式蒼然とした武家屋敷。同居する母親は言った。「屋根裏に誰かいるのよ」(「屋根裏に」)。ある雨の日、鈴の音とともに袋小路に佇んでいたのは、黒い和服の女。あれも、いない人?(「雨の鈴」)。人気絶頂の著者が存分に腕をふるったじわじわくる恐怖、極上のエンタテインメント小説。解説・宮部みゆき

 

キターーーーーー!!!

ホラーキターーーーーーー!!!

 

なにこれ!あらすじだけで怖い!なんか不安になる!!!!

ホラーの巨匠!あの映画にもなった残穢の著者だけある!怪異系強い!怖いね?!!

 

だがしかし、驚くなかれ。

読んでみると怖いけど、なんか怖くないのだ!!!!

 

 

なんで?!

 

 

いや読んだ本人が一番驚くところなんですけども、怖くないんだ、後味が。

このお話は、全部何となく、解決されていくのですよ。

それは怪異という意味わからんものとどう付き合い、向き合い、折り合いつけて共同生活するか、みたいな感じで。

丸く収まる。

そう、丸く収まる。

なんだろう、怪異ってあるんだ、って逆に信じ込まされてしまう、すとんと腹落ちしてしまう不思議。

 

ホラーには間違いないし、怪異モノだし、妖怪とか、九十九怪談とかと系統は似ているんだろうし、ぶっちゃけ本能的に怖いものを扱っている物語。なんですけど。

 

だってほら、誰だって、信じてない人だって実は幽霊とか、対面したら絶対怖いって思うじゃないですか。

そういう、本能的に怖いと感じる、何か。

その何かにスポットを当てて書いているのは間違いないし、途中までは普通に怖い。

 

でも、怖いけど、怖くないのだ、と思わせてくれるんですよね。

ハッとさせられる。

考え方を分かりやすく変えてくれる。見方をくるっと変えてくれる。

そういう感覚。

 

ああ、これって実は、怪異だけに留まる話でもないのかもって、思います。

実は人間関係みたいなもので、自分の中の常識を壊すものを恐れ、排除しようとするのではなくて、折り合いをつけてうまく付き合う。という感じ。

だから、この物語は怖くない。

非常に身近で、よくある悩みで、共感を呼ぶ。

 

あああああああ、やっぱり小野不由美は凄い!!!!

怪異って非日常的なことじゃないの?!

身近である筈のないものを、身近だと納得させられるイメージ。

この説得力。

尋常じゃない、怪異好き、なのかもしれない……。ごくり。

 

一話一話が短い短篇集なので、短い時間でさっと読める。

一話30分くらいでしたね、私は。

合計六話なので、3時間くらいで全部読めるのかな?

 

因みに、怪談専門誌「幽」で「営繕かるかや怪異譚」を連載中らしいので、もしかしたら続刊とか出るのかも?!と思って調べたらその弐が出てるじゃねえか!

買いに行かないと!!!!

待ってて「営繕かるかや怪異譚その弐」!!!!!

 

次巻に期待も込めて、ボクの評価は星5つ★★★★★!!

 

こんなにあっさり、こんなにほっこり、こんなに不安で、こんなに怖い。

小野不由美作品に、最大限の声援を。

 

 

素晴らしかったです!!!!!!!

 

 

この声が届くかなんて知らんけど、個人的にものっそい好きなので、小野不由美作品は随時読んでいきたいと思います。

 

ではこの辺で、また長い旅に出るぜ。

 

 

あばよ!!

 

 

 

 

 

文庫本・川原礫「ソードアート・オンライン アインクラッド」

ハローハロー世界。

 

最近はMMORPGにドはまりして、寝食全部おじゃんにしながらプレイに明け暮れてましたよハローハロー。

いやー何でこんなにもゲームって楽しいんですかねぇ。

中毒的にハマる人間がいるってのも完全首肯しますよね。

 

さて、なんでそんなゲーム漬けになったかというときっちりきっかけがございます。

 

そのきっかけはこちら!!

 

文庫本・川原礫ソードアート・オンライン アインクラッド

 

発売は2009年4月。

ライトノベルの金字塔であろう、角川の電撃文庫から発売中の、この本を読んだからです!

 

以前TVアニメでこの作品は観ましたが、ちゃんと原作読もう、と思って購入してきましたよ。

 

さて、感想を書く前に、本に記載されているあらすじを引用します。

 

天才科学者・茅場晶彦が開発した、次世代VRMMO『ソードアート・オンライン(SAO)』。それは、クリアするまでログアウト不可。ゲームオーバーは現実世界での❝死❞を意味する過酷なゲームだった。

SAOにログインしたキリトは、生死を分かつこのVRMMOの仕組みをいち早く理解し、❝現実❞として受け入れる。プレイヤー間でゲームリソースの奪い合いとなる中、パーティーを組まない《ソロ》として浮遊城アインクラッドの最上層を目指すキリトだったが、彼に運命的な契機が訪れる。

血盟騎士団副団長、アスナ

将来、共に生きる誓いを立てることになる少女との出会い。それが孤高の《黒い剣士》に変化をもたらしーー。

果たしてキリトは、仮想世界から抜け出すことができるのか。

これはゲームであっても遊びではない。禁断のデスゲームが、幕を開ける。

 

 昔、それこそ発売当初に読んだきりだったので、もうほぼアニメから入った身としてカウントしてもいいかもしれないんですが…。

 

改めて読んで驚いたのは、アニメが忠実に原作に沿っているのだということ。

そして、とんでもなく読みやすいということ。

 

ライトノベルはその名の通り、軽い読み物、という認識がボクの中にはあるんですけれどね。

ほら、すごい重たい話をしないとか。

読みにくい文体ではないとか。

文豪作品のように、比喩表現が多用されてはいないとか。

その条件は、イラストとアートの差を語るが如く曖昧だとは思うんですが、でもそれでもライトな読み物だって、ボクは思ってるわけです。

 

でも、ライトノベルの中にも色々ありますでしょう?

 

何というか、ライトすぎると稚拙に見えてしまうものもあるし、お話の整合性が取れてなくて、なんだか違和感が残ってしまうやつとか。

特に現実世界のことを扱っていない、完全空想ものによくある、世界観設定の甘さみたいなもの。

 

だけどどうだろう。

川原礫さんが描いたこの物語に、ボクは違和感を感じなかった。

ゲーマーですらないボクにも、ゲームをしたいと思わせる強いゲーム愛が伝わってくるし。

本当に流れるように文章が入ってきて、読んでいるというより観ているって感覚なんですよ。

話し言葉も、言い回しにも、何の違和感も抱かない。

戦闘シーンなんて本来人間が右往左往する情景なんだからわけわからんことになりそうなものなのに、シンプルに書ききっている。

 

そう、これぞまさにライトノベル!!

 

読みやすくて現実には今のところない設定で、でもありそうで、中二心をくすぐられる世界観。

分かりやすく、共感のしやすい書き方。

 

まあ、一つ苦言を呈すとしたら、この物語の進行はものすごく速い。

アスナにキリトが惚れたのいつ?!って感じだし、なんなら美人だからか…。とか思ったりするけど、まあ、長い物語を短くするには仕方なかったか…感があるから全然よし。

この後を読んでいけば、色々わかるかも?続きが気になるね?って感じです。

 

この物語に個人的評価をつけるなら、星4つ★★★★です!

場面展開の速さで一つ星を下げましたが、ライトノベル好き必見、電撃文庫好きは当然として本棚に入っているような作品ですので、ぜひぜひ読んでみてください。

 

 

さてさて今回のレビューはここまで。

このアインクラッドは第1巻なので、続きを読み進めようか、別作品に浮気しつつ進めようか迷いますが、読んだらまたレビュー書くので、お楽しみに。

 

 

あばよ!!

 

 

 

 

TVアニメ「CANAAN」

ハローハロー世界。

ものすごい久々になってしまったけれど、のんびり続けていければいいと自分を慰めているボクだよハローハロー。

 

さて、最近朝寝坊気味のボクが本日勝手にレビューしていくのはこちら!

 

TVアニメ「CANAAN

anime.dmkt-sp.jp

 

大人気ゲーム「428~封鎖された渋谷で~」(スパイク・チュンソフト)原作のノンストップ共感覚TVアニメーション

2009年に放映された作品ですね~。

もはや懐かしい、という感じですが、あらすじは例の如く、公式HPから引用させていただきます!

 

アジア有数の世界都市・上海。そこで行われている祭りは、街を体現するかのような喧騒、嬌声、音楽が入り混じり混沌としていた。その様子をビルの屋上から見下ろすひとりの少女がいた。名はカナン。彼女は女豹のようなしなやかな動きで、スナイパーライフルのトリガーを引いた……。

STORY|CANAAN

 

 2009年といえば、もう10年以上前になるわけで。

だいぶ懐かしい作品なんですが魅力ってなあ中々衰えるものでもないし、当時の感動ってものも、中々どうして蘇るものなんですよね~。

自分の好みは何にも変わってないんだな!って思わせられるものがありますよ。ホント。

 

このお話の原作であるゲームをボクは全く知らなくて、ぶっちゃけ一話目とかお話について行けない感あったんですけども。

でもねえ、流石の豪華プロジェクトと言われるだけあって、とにかくもうね……。

 

アクションかっこいい!!

 

原案が奈須きのこ先生ってだけで、知っている人はああ、読み応えあるんだろなって感じだと思うんですけどね。

ああ、いつもの如くぶっとんでんのかなってね、思うやん。

それに加えてですよ。

アニメーションの命なんじゃないかと勝手に思うカメラワーク。

表情の機微。

そして声優陣の本領である演技力。

全部入ってんですよ?やばない?

 

このお話は少女カナンというチートなキャラクターが、ちょっと翻弄されたり考えたり戦ったり戦ったり戦ったり成長したり愛を見つけたりそんな話なんですけども。

 

いやー、流石奈須きのこ先生。

設定がホントぶっとんでる(真顔)!

 

ただのチートじゃない!そこには特殊能力がついてくる!!というか特殊能力持ってるが故のチート!ちゅよい!

 

通常ではありえないだろう設定。最初意味わからんのにスピーディーに進行していく物語。視聴者を翻弄しながら巻き込んで、最終的にはのめり込ませている。

ボクはこのお話がきっかけで、昔同じ能力をもったキャラクターをデザインしたくらい影響されまくりでしたよ。

ええ、昔の話ですけどね!!黒歴史!!ははは!!

 

閑話休題

 

見るものにスピードを合わせるのではなくて、自分のスピード感に巻き込んでいく。

それが凄くこう、奈須きのこ先生はうまいですよね。

そして、それをさらに魅力的にするキャラクターデザイン。原案は武内崇先生。

アニメーションとして世に出したのは、P.A.WORKS

 

全てが合わさって、アニメーションってできるんだなあって思いますわ。すわすわ。

 

一人じゃできないのがアニメーションだよねえ、って思わせられる力作です。

 

ボクはこの手の心理描写たっぷりなアクションが大好きなので、勿論星をつけるなら星5つ★★★★★!!

 

ネタばれはしない主義なので、どう書いたらいいのか迷いに迷いますが、あれだね!観て!って自信持って言える作品ですよ!

ホント、最初はホント意味わかんないんだけど!

誰これ!とか、なんで変な被りもんかぶってんの?!とか、なんなん、なんでこんな殺すん?とか、え、主人公表情全然変わらんのですが?とか。あと普通に人間離れしすぎなんですけどこわぁみたいな。

もうホント翻弄されるんだけれども、その謎は次話に進むごとに解決されていくから、まあ先を見てみろよ…(イケボ)みたいな。

まあ、ゲームが原作になっているので、ゲームの内容しらないと解決しないのかなっていう謎も残りますけどね?それはまあ、仕方ないやん。あるあるだし。

 

説明とか、そういうのしてくれない。だがしかし、そこがいい。

 

日本のドラマとか、特に警察ものとかにありがちな、全部説明してくれちゃう物語進行がボクは苦手で、観る度に自分で発見して、察して、成程!ってなるほうが魅せられている気がするじゃない?って思うんです。

そういう意味で、親切じゃない物語であるこのアニメは花丸満点なわけで。

ホント、かっこいいです。

 

アクションだけでも見ごたえあると思う。

カナンめっちゃかっこいいし、心理描写も見ごたえあり!!

ただめっちゃ殺すんで、そこら辺苦手な方は観ない方が良い。かな?

 

興味ある方はぜひ観てみてくださいね~。

 

ではこのレビューはここまでということで!

 

あばよ!!

 

 

 

 

 

単行本・最果タヒ「死んでしまう系のぼくらに」

ハローハロー世界。

 

リアル多忙でPCが開けなかったのが悔しいよ世界!ひっさびさ!!

 

さあ投稿しますよ。しちゃいますよ。ボクの読書記録!

今回ボクが読んだのはこちら!!

 

単行本・最果タヒ「死んでしまう系のぼくらに」

死んでしまう系のぼくらに

死んでしまう系のぼくらに

  • 作者:最果 タヒ
  • 発売日: 2014/08/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 2014年に発売された詩集、です!

 

死んでしまう系!の!ぼくら!!に!宛てた想い!!!!

つよいタイトル&テーマですね!

 

最近のボクのブームとなりつつある最果タヒさんの詩集ですが、今回のボクの個人的な評価は、星4つ★★★★です!

理由?

星5つつけたいけどやっぱり解釈が合ってるか分からんからだよ!!ははは!!

 

ここに書かれた詩の内容に素直に感じた感想は??

 

グロテスク or Raw

 

この本は実に生々しい。

孤独で、意味わからん、寂しくて、不器用で。

そんなトゲトゲした生々しい感情を、惜しげもなく書いてくれているなあと、ボクは思ったので、グロテスクで、raw。

 

なんでしょうねえ。こう、人から隠したくなってしまうような、そんな気持ち。

否定されるだろう、残酷な嗜虐的な気持ち。

変だって、おかしいって、言われるのを知っている孤独者たちの心の叫びみたいなもの。

その代弁、という感触でした。

 

そう、まさに、死んでしまう系のボクらが、想っている、隠している、感情をありのままに綴り、暴露しているような。

それでいて、一人じゃないよ、独りでもないよ、と言われているような。

そんな、仲間を見るような、ジクジクする詩なのです。

 

でも、そんな感情、そんなダークな気持ちを持っているってことを、うまく説明なんかできない。ボクはそう思う。

 

説明するにはあまりに、理解されない感情なのかもしれない。

 

でも、この詩はそもそもの根本をぶっ壊しにかかっている気がします。

それは……。

 

言葉は、伝わらなくていい。

伝える手段じゃなくていい。

音楽とか、絵みたいに、何となくのニュアンスとかでいい。

意味不明で、意味なんかなくていい。

説明のためだけに、言葉を使わなくていい。

ありのままを吐けばいい。

 

そう、この詩は世間に叫んでいるような気が凄いする。

 

別に説明なんてしなくていいんだよ!

伝えるためだけに、言葉があるわけじゃないんだ。

自分に正直であることとか。否定されることを恐れなくていいんだ!!!

キミはキミでとても自由で、かわいいよ

 

っていう、そんな詩。

あれ、ボク今同じこと2回書いたね???(真顔の困惑)

 

いやあでも、最果タヒさんの本は毎度アーティスティックですねえ、実に。

好みですよ。好み。すっごく。

深読みして、浅読みして、回りまわって自分の思考の海にぷかぷか浮かんで、気づいたらぼーっとしてる。

そんな本。

 

世間に言葉の、人生の、自由を叫ぶ!!!

 

いい本でした!!どんどん読みたくなるね!!

 

ぜひ、死んでしまう系の人たちに読んでほしいです。

 

 

 

ではまた、レビューするそのときまで。

 

 

あばよ!!!!

 

 

 

文庫本・中村文則「世界の果て」

ハローハロー世界。

 

薪を背負い、歩きながら本を読む二宮金次郎の如く、読書しながら30分歩いて駅に向かい、見事読了したボクだよ!!!こんばんは!

 

明るくスタートしようと息せき切りましたが実は読んだ本は全く明るくないです。

個人的問題作、とでも言おうかなな今回読了した本はこちら!!

 

ババン!!

 

文庫本・中村文則「世界の果て」

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イメージ写真撮影:黒乃香丹
世界の果て (文春文庫)

世界の果て (文春文庫)

 

 

発売日は2013年。

文春文庫から発売されている文庫本です。

 

感想を書く前に!

この本の裏面に記載されている、あらすじを引用します!

 

部屋に戻ると、見知らぬ犬が死んでいた――。

「僕」は大きな犬の死体を自転車のカゴに詰め込み、犬を捨てる場所を求めて夜の街をさまよい歩く(「世界の果て」)。

奇妙な状況におかれた、どこか「まともでない」人たち。彼らは自分自身の歪みと、どのように付き合っていくのか。ほの暗いユーモアも交えた、著者初の短篇集。

 

いやこれ読んだだけで大概狂ってるやん?

犬?

捨てる?

why?????

 

そう思ったのは、ボクだけではないはず。

 

因みに、著者:中村文則さんは、1977年生まれ。

2002年に『銃』という作品で新潮新人賞を受賞して作家デビューしておられます。

新潮文庫大好きなので非常に羨ましく、同時に凄いなと思う賞なのですが、そんなことは置いといて、2004年には『遮光』で野間文芸新人賞を受賞するし、2005年には『土の中の子供』で芥川賞受賞。2010年には『掏摸』で大江健三郎賞を受賞するし他にも色々出てくるし最終的にはもうとりあえずウィキを見ろ…。

って感じの凄い人です。

 

 総なめやないかい…。

 

でもですね。このものすごい経歴とでもいうべき受賞歴、この短篇集を読んで、ちょっと納得でしたよ…(真顔)。

 

正直に、飾らず、脚色せず、素直な、個人的見解を一言で表すなら…。

この短篇集の全篇に対して、悪夢と、評します。

 

夢を見ている時のことを何でもいいから思い出してほしい。

しかも、すこぶる変な夢だ。

意味の分からないことがたくさん起きる。意味の分からないことを言う人がいる。

非現実的なことが、さも当然というかのように進行していく。

だけど、夢だから。

自分の判断力とかも鈍っていて、だからそれらに違和感を抱かない。

少し変だなって思っても、気にしていられない。

しかし気味が悪い。

変な夢だ。

どうにもおかしい。

そんな夢を、どこまでも忠実に小説に書き起こしたような、本です!!

 

狂っていて、どこか愛嬌があって。

性欲を剥き出しにしながら、狂っていくことを望むような。そんな、願望を追い求める話とでも言うんでしょうかね。

うん、まあ、悪夢が一番しっくりくる気が凄いする。

 

個人的には嫌いじゃないです。

むしろ好きです。

星付けるなら星3つ★★★です!

(人におすすめするか迷う&人を選ぶのでこの評価)

 

凄いと思うし、素直に尊敬します。

だってこんなに狂った人間たちのこと、自分が狂わずに書けるのだから凄い。

違和感を伴いながら読むのには苦労しない。

凄い変な話で、変な人たちの変な関わり合いと変な悩みや願望や内面が浮き彫りにされてて、なのに読めてしまうし読むのに苦労しないんですよ。

狂ってるのに、正常なんです。

これって凄い狂ってますよね。

 

暗い話、というそれだけじゃ片付かないんですよ。

 

暗い話だよってだけなら、人に「暗い話だから鬱っぽいときは読むなよ」なんて冗談で言いながら貸せますけどね?

この本は違う。

そうじゃない。

物語と自分を切り離し、主人公の偏執性を容認する要素を持ってる人じゃないとおススメできない。

これは狂っている話だけど、人はどうせ狂っている。

それを容認して、客観的に読める人じゃないと、きっと呑まれる。

或いは、は?意味が全然分からんのだけど?え?って感じで、全く共感できずに終わるでしょうよ…。

 

共感、むり、絶対。

 

共感を探そうにも狂った人たちの話なんだから自分が狂ってないと無理だよ、やめときな。

表面上だけ読み取ろうとすると何も伝わらないだろう。

このじっとりとした狂気性は、拒否反応を示しかねない。

 

ちょっと離れたところで、変な人たちの変な悩みを、そっと俯瞰して見ている。

 

そんなポジションで読むと大変面白いです。

凄いです。

 

 

流石、芥川賞を受賞する作家はまともじゃない!!!(褒めてる)

 

 

こんな問題作を楽しめる活字中毒者でよかった。

今後ほかの作品も読みたいですね。

芥川賞受賞作品とか。

 

ではでは、またボクが本とかを読み終わったり観終わったりするときまで。

 

 

 

あばよ!

 

 

 

単行本・最果タヒ「夜空はいつでも最高密度の青色だ」

ハローハロー世界。

 

今日は暑すぎて、アイスよりも先に肉体が蕩けてしまいそうでしたよくっそー。

だがしかしそんなものは屈辱的ですらない。

 

さてさて、今日も今日とて本を読む。

ポエムを、詩をサラッと読んでみせましょか。

 

本日読んだ作品はこちら!!

 

単行本・最果タヒ夜空はいつでも最高密度の青色だ

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イメージ写真撮影:黒乃香丹

 

夜空はいつでも最高密度の青色だ

夜空はいつでも最高密度の青色だ

  • 作者:最果 タヒ
  • 発売日: 2016/04/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

2016年に発売された詩集ですね!

 

この詩集、最果タヒさんの作品としてきちんと詩を読んだ初作品なのですが、なんていうんでしょうかね。

類似品として例えるなら、今敏監督作品のアニメ映画、「パプリカ」のような、意味が分からないのに、鮮やかで、ピュアで、ぼーっとしているときの頭の中を、言葉を使って絵に描いたような。

どこか鬱屈としたマイナスの言葉で、破壊的にかわいいを解いている。

死という言葉が多数登場する、中二病みたいなのにどこまでも爽やかでアンニュイな詩集だなと個人的に評します。

 

知っている言葉しか出てこない。

羅列された順番が、繋がりが見えるようで見えなかったりして中毒を起こす。

明確な意味は分からない。

でも詩に明確な意味なんて要るのか?という感じですし。

セーラー服の少女がガスマスクしてトイレに閉じこもるような。

体の中にたくさん宝物を詰め込まれたボロボロのテディベアみたいな。

そんな、意味不明そのものにアイデンティティを与えているように、綺麗に綴られるつぶやき。

 

ポップじゃないけどポップで。

暗いようでありのままで。

破壊的でも優しくて。

 

心にすっと入っていくような、幼い頃の忘れちゃった感情の思い出みたいなものを、受け取ることができる詩集。

 

レビューしてるボクの言葉がどんどん意味不明になりますが、この本は、まるで絵本みたいだな!って!思います!

ボクは本来絵描きだけど、最果タヒさんの詩集を読み込んだうえで、絵を描きたいと思わせるほどの浸透力がある。

 

ぼーっと、読んでみるといいなあ、きっと。

意味とかそんな表面上のことは置いといて、色んな情景を思い浮かべながら諾々と読んでみるといい。

ちょっと疲れちゃって、ずる休みした日の午後とか。

一人で、静かに読みたい。

そんな詩集だと思います!

 

ボク個人の感想として、とても気に入ったので星4つ★★★★

一つ減らした理由はボクの理解が追い付いているのか不安だから!!ははは!!

 

いやでも、こんなにわかりやすい言葉で綴られているのに、何言ってんだこいつ、レベルで意味の分からん言い方するんですよ。

でもそれがいいんですよ。

いい感じにはぐらかされて、いい感じに想像力を掻き立てられる。

いい感じに実体験に結び付けられるし、いい感じに都合よく解釈できる。

 

だからこれは絵本。

言葉の絵本だ。

 

心がすっと凪いで、自分と向き合うような静かな独白気分になれましたので、大変おススメです!

 

詩集のデザインも素晴らしくてこのまま額装してしまいたい衝動に駆られるよ!!

 

 

んじゃまたボクがレビューするその時まで。

 

 

 

あばよ!