かたん日記

読んだ本や観た映画やドラマアニメエトセトラ、レビューしていきます!

文庫本・中村文則「世界の果て」

ハローハロー世界。

 

薪を背負い、歩きながら本を読む二宮金次郎の如く、読書しながら30分歩いて駅に向かい、見事読了したボクだよ!!!こんばんは!

 

明るくスタートしようと息せき切りましたが実は読んだ本は全く明るくないです。

個人的問題作、とでも言おうかなな今回読了した本はこちら!!

 

ババン!!

 

文庫本・中村文則「世界の果て」

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イメージ写真撮影:黒乃香丹
世界の果て (文春文庫)

世界の果て (文春文庫)

 

 

発売日は2013年。

文春文庫から発売されている文庫本です。

 

感想を書く前に!

この本の裏面に記載されている、あらすじを引用します!

 

部屋に戻ると、見知らぬ犬が死んでいた――。

「僕」は大きな犬の死体を自転車のカゴに詰め込み、犬を捨てる場所を求めて夜の街をさまよい歩く(「世界の果て」)。

奇妙な状況におかれた、どこか「まともでない」人たち。彼らは自分自身の歪みと、どのように付き合っていくのか。ほの暗いユーモアも交えた、著者初の短篇集。

 

いやこれ読んだだけで大概狂ってるやん?

犬?

捨てる?

why?????

 

そう思ったのは、ボクだけではないはず。

 

因みに、著者:中村文則さんは、1977年生まれ。

2002年に『銃』という作品で新潮新人賞を受賞して作家デビューしておられます。

新潮文庫大好きなので非常に羨ましく、同時に凄いなと思う賞なのですが、そんなことは置いといて、2004年には『遮光』で野間文芸新人賞を受賞するし、2005年には『土の中の子供』で芥川賞受賞。2010年には『掏摸』で大江健三郎賞を受賞するし他にも色々出てくるし最終的にはもうとりあえずウィキを見ろ…。

って感じの凄い人です。

 

 総なめやないかい…。

 

でもですね。このものすごい経歴とでもいうべき受賞歴、この短篇集を読んで、ちょっと納得でしたよ…(真顔)。

 

正直に、飾らず、脚色せず、素直な、個人的見解を一言で表すなら…。

この短篇集の全篇に対して、悪夢と、評します。

 

夢を見ている時のことを何でもいいから思い出してほしい。

しかも、すこぶる変な夢だ。

意味の分からないことがたくさん起きる。意味の分からないことを言う人がいる。

非現実的なことが、さも当然というかのように進行していく。

だけど、夢だから。

自分の判断力とかも鈍っていて、だからそれらに違和感を抱かない。

少し変だなって思っても、気にしていられない。

しかし気味が悪い。

変な夢だ。

どうにもおかしい。

そんな夢を、どこまでも忠実に小説に書き起こしたような、本です!!

 

狂っていて、どこか愛嬌があって。

性欲を剥き出しにしながら、狂っていくことを望むような。そんな、願望を追い求める話とでも言うんでしょうかね。

うん、まあ、悪夢が一番しっくりくる気が凄いする。

 

個人的には嫌いじゃないです。

むしろ好きです。

星付けるなら星3つ★★★です!

(人におすすめするか迷う&人を選ぶのでこの評価)

 

凄いと思うし、素直に尊敬します。

だってこんなに狂った人間たちのこと、自分が狂わずに書けるのだから凄い。

違和感を伴いながら読むのには苦労しない。

凄い変な話で、変な人たちの変な関わり合いと変な悩みや願望や内面が浮き彫りにされてて、なのに読めてしまうし読むのに苦労しないんですよ。

狂ってるのに、正常なんです。

これって凄い狂ってますよね。

 

暗い話、というそれだけじゃ片付かないんですよ。

 

暗い話だよってだけなら、人に「暗い話だから鬱っぽいときは読むなよ」なんて冗談で言いながら貸せますけどね?

この本は違う。

そうじゃない。

物語と自分を切り離し、主人公の偏執性を容認する要素を持ってる人じゃないとおススメできない。

これは狂っている話だけど、人はどうせ狂っている。

それを容認して、客観的に読める人じゃないと、きっと呑まれる。

或いは、は?意味が全然分からんのだけど?え?って感じで、全く共感できずに終わるでしょうよ…。

 

共感、むり、絶対。

 

共感を探そうにも狂った人たちの話なんだから自分が狂ってないと無理だよ、やめときな。

表面上だけ読み取ろうとすると何も伝わらないだろう。

このじっとりとした狂気性は、拒否反応を示しかねない。

 

ちょっと離れたところで、変な人たちの変な悩みを、そっと俯瞰して見ている。

 

そんなポジションで読むと大変面白いです。

凄いです。

 

 

流石、芥川賞を受賞する作家はまともじゃない!!!(褒めてる)

 

 

こんな問題作を楽しめる活字中毒者でよかった。

今後ほかの作品も読みたいですね。

芥川賞受賞作品とか。

 

ではでは、またボクが本とかを読み終わったり観終わったりするときまで。

 

 

 

あばよ!