単行本・最果タヒ「コンプレックス・プリズム」
ハローハロー世界。
台風の影響か体調不良にさいなまれ、それでも生きてるそんなボクは、随筆を読みましたーよ。
その随筆? エッセイ? のタイトルはこちら。
著者:最果タヒ「コンプレックス・プリズム」
発売日は2020年の3月なので、ごくごく最近発売された本。
ボクがこの本を手に取ったのも、ごくごく、最近の出来事です。
そうして、読んで、一気読みして、あるいはじっくり読んで、何度か戻って、読み返して、堪能した結果。
ただ一言思うのは、好きだな、という感想でした。
星評価をするなら文句なしの星5つ★★★★★。でも個人差はある。あるだろう。ボクは星5つだけど、他の人は違うかもしれない。
まあ、そんなことは当然なのかもしれないけれど、偏見を言うなら、多分現在50歳より下の世代が好きなんじゃないかなという印象。
つまり、若い人が好みそうな文体、という印象なんです。個人的にネ!
ハイネとか、ポーとか、中原中也とか、詩人として名高い人たちとかを過去読んだことがありますけど、最果タヒさんの文体はどれとも違う。
ものすごいわかりやすい。
気取らないというか、変に難しい比喩使ったりしない。
ドストレートで、ひねくれて、でも素直で、傷つきやすい、そんな文章だとボクは個人的に思いました。
そして、過去、自分が思ったこととか、考えていたこととか、そんな大人になったら忘れちゃいそうなこととか、否定してしまいたくなる感情とか、そういうものを掘り下げて、持ち出して、否定も肯定もせず、こんなだったって言える勇気みたいなもの。
文章だから、多分伝わってくる、そんな自分の中にも覚えがあるもの。
小さいとき、ボクもそんなこと考えてたな、ああ、あったあった、そんな感情。とか。
そういう共感を、素直に引き出してくれる。
変に飾らなくて、でもあけっぴろげという訳でもなくて、絶妙にわかりやすい、鬱屈とした文章。
ああああああああ、これは30代から下の世代からめっちゃ共感と人気を得ちゃうやつだああああああ、って感じ。
最果タヒさんてNHKのノーナレでスポット当てられてましたよね。
あれでボクも知ったんですけど。
ノーナレはどうやらU-NEXTで観れるらしいです。後で観よう。
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一応放送内容が載ってるサイトがあったのでリンク貼っておきますね。
気になる人は最果タヒ、ノーナレ、でレッツ検索!!
しかしまあ詩人が書くエッセイってどんなものだろうかと、思ったりしましたけど。
こんなに読みやすく、こんなに想いのままつづりましたって感じの文章に触れたのは初めてでどうしたらいいのかわからない!!
でも個人的には、この、なんていうんでしょうね。
読みやすさっていうのは、とても尊敬するところで。
初めてページをめくった時、あ、こんなんでいいならボクにも書けるんじゃない?
とかおこがましいことを思ったんですけど。
ちょっと書いてみようと思って、Word開いて一時間で難しい、と悟りましたよね。
分かりやすいって凄く難しいんだって。
自分の想いとか考えとかを書くのはひどく簡単だけど、それを伝えようとした瞬間、すごく難しくなる。
どこまでストレートに書いたものか、分からなくなる。
ちょっとでも気取ると、比喩とか言い回しが複雑になって意味わからん、になるし、ドストレートに書きすぎると引かれる気もする。
そんな絶妙なライン、狙ってるわけじゃないのだろうけど。
それが才能というやつか、と思ったりもするわけです。
誰かが、人よりちょっとでも簡単にできることが才能だよ、って言ってたし。
これはエッセイだから、詩ではないし。
詩よりも多分、非常にわかりやすいし。
なので、興味があったら読んでみるといいと思いますよーって、友達とか職場の人におすすめできる本だ。間違いない。
ちょっと傷つきやすくて、他人と自分の違いみたいなものに悩んだことがある人なら、きっと共感するところも凄く多いと思います。
ボクがそうだった!!よ!
最果タヒさん、今度はちゃんと、詩を読みたい。
実はもう本は買ってあるから今度読むね!!はは!!
あばよ!